アスペルガー症候群の娘を育ててきた18年のこと

発達障害

アスペルガー症候群の長女を育ててきました。
今でこそ「発達障害」という言葉は広く知られていますが、私がその可能性に気づいたのは18年前、まだ情報がほとんどなかった頃のことです。

長女は現在22歳。
当時IQ92で「典型的アスペルガー症候群」と診断されましたが、今ではIQ107以上になり、特性を隠して社会で生きていけるほどに成長しています。

■ 気づきは2歳、確信は5歳

2歳の頃から、すでに「自閉症の気配」はありました。
散歩道に強いこだわりがあり、同じ道を通らないと癇癪を起こす。
それを避けるために、毎回ルートを変えて歩いたことを覚えています。

「発達障害かもしれない」と疑い始めたのは4歳。
そして5歳の頃には、確信に近い感覚がありました。

ただ、当時はまだ「発達障害」という言葉すら一般的ではなく、相談できる場所も限られていました。

■ 夫との相性の悪さ、そして家庭の中の苦しさ

長女は夫と相性が最悪でした。
夫も子どもに手を出すことがあり、その話はまた別の機会に書こうと思いますが、家庭の中は決して穏やかではありませんでした。

相手の感情を察することが難しく、思ったことをそのまま口にしてしまう。
比喩や皮肉、あいまいな表現(「適当に」「適量で」など)が理解しづらい。
相手の表情や声のトーンから意図を読み取るのが苦手。

そんな特性が、家庭の中で火花のようにぶつかっていました。

■ 最初の病院で言われた「しつけが悪い」

最初に行った小児心理の病院では、
「しつけが悪いだけ」
と言われました。

スクールカウンセラーもしているという触れ込みの、年配の女医さん。
……正直、役に立たなかった。

そこで私はネットで「発達障害学会」を調べ、そこに所属している医師を探し、診察を受けました。
その結果、正式に「アスペルガー障害」と確定しました。

■ 施設、そして専門医との出会い

あまりに言うことを聞かない時期があり、一時的に施設に預けたこともあります。
そこで大阪府立精神医療センターの小児精神科を紹介されました。

その後、東京へ引っ越し、東京都立小児医療センターの小児精神科にいた有名な先生にお世話になることに。
ここでようやく、娘に合った支援と理解に出会えた気がします。

■ IQは上がらないと言われていたのに

発達障害の世界では、
「IQは基本的に上がらない」
と言われています。

でも、娘は上がりました。
92から107以上へ。

もちろんIQがすべてではないけれど、
「成長しない」と決めつけられていたものが、実際には変わっていく。
その事実は、私にとって大きな希望でした。

■ 22歳になった今

娘は今、発達障害の特性を隠して生活できるほどに成長しています。
完全に消えたわけではないけれど、社会の中で自分を守りながら生きていける力を身につけました。

18年間、いろんなことがありました。
悔しさも、怒りも、涙も、安堵も。
でも、振り返ってみると、すべてが娘の成長につながっていたように思います。

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